ガルマ・ザビ国葬の日のひとりめし

U.C.0079年の今日、ギレン・ザビによる大演説が、地球圏全域に放送された。
サイド3の首都ズム・シティにて開催されたガルマ・ザビの国葬に際しての追悼演説であったが、その内実は、国民の戦意を高揚せんがための、アジ演説であった。

 

「なぜガルマは死んだのか!?」

 

「……ボウヤだからさ」

 

このセリフ、いくたび繰り返し、繰り返し、つぶやいてきたことか。
また、あらゆる媒体で、何度引用されてきたことか。
懐かしき名セリフ、である。
もちろん、ギレンの大演説も、ガルマの国葬も、わたいの食卓に並ぶ献立には、なんらの関連もない。
トマト・ジュースがなくなっているのを忘れていた。

 

「なぜトマト・ジュースはなくなったのか!?」

「……飲んだからさ」

 

献立:トースト(6枚切り×2枚)、半熟卵(2個)、プレーン・ヨーグルト、バナナ(2本)

昼のおかずは、定番の豚肉の生姜焼きである。
こればかりは、失敗したことがない(ハズである)、自信の献立である。
もっとも、他人が食べてみて、旨いと感じるかどうか、食べられるかどうか、に、関しては、あまり自信はないが……。
豚肉の栄養を効率よく摂取するには、玉葱が欠かせない。また、にんにくにも、玉葱と同じ効用がある。
今回はしそかつおにんにくの大盤振る舞いである。従来のものよりも粒が小さいうえに、買ってからだいぶ日数が経っているため、早めに消費しよう、と、云うのである。
おかげで、いつになく、色目華やかな弁当になった!?

 

献立:麦飯(しそかつおにんにく)、豚肉生姜焼き、小松菜と厚揚げの煮浸し

完全な夏仕様の献立である。今年は夏仕様の献立に切替わるのが、だいぶ遅かった。まぁその分、気候の方も、なかなかに、秋の訪れ、とは、行っていないのだから、それはそれでいいだろう、と、ひとりで納得している。
それにしても、ふと、思ったのだが、ジオン公国の人々は、ガルマ・ザビの国葬のこの日、どんな食事をしていたのだろう?

 

献立:玉子麦飯、野菜サラダ(レタス、キャベツ、胡瓜、トマト、もやし、ニラ…青じそドレッシング)、カボチャの煮物、冷奴、ぬた、納豆、味付海苔