三方ヶ原の戦いの日のひとりめし

元亀3年12月22日(西暦1573年)の今日、遠江国は三方ヶ原で、上洛途上の武田信玄晴信の率いる軍勢と、松平元康(後の徳川家康)・織田信長の連合軍の間で、熾烈な戦いが展開された。世に云う、三方ヶ原の戦い、である。
元康の立て籠もる浜松城を無視し、三方ヶ原台地を目指した武田勢に対し、元康は追撃に撃って出る。
ところが台上では、武田勢が武具を揃えて待ち構えており、元康は散々に打ち破られた。
多くの犠牲者を出し、命からがら浜松城に逃げ帰った元康だが、その際、武田勢のあまりの恐怖に、馬上で糞を漏らした、と、云うのは、有名な話である。
元康は帰城後、(おそらくは湯船で尻を洗った後で、)絵師を呼ぶと、悄然としている自分の似姿を描かせ、つねにこの絵を傍らにおいて、以後の戒めとした、と、云う。
なるほど、転んでもタダでは起きぬと云うか、立派な態度と云うか、さすがは家康、で、ある。
もちろんそのことと、わたいの食卓に並ぶ献立とには、なんらの関連もない。
いつもながらの、相も変らぬ献立である。
それにしても、この戦いの朝、家康はどんな朝食を喫したのであろうか。

 

献立:トースト(6枚切り×2枚)、半熟卵(2個)、プレーン・ヨーグルト、ポタージュ・スープ、野菜ジュース、バナナ

なんか久しぶりに、豚肉の生姜焼きを料理ったような気がする。
たびたび記しているように、手軽にできて、滋養があって、失敗する率が低く、とても重宝している献立である。
とりわけの加減で、玉葱が入っていないのは残念だが、栄養分は混ざっているだろう、と、良いように考えることにする。
ブロッコリの塩昆布あえは、湯掻きすぎたのか、ブロッコリを切り分けすぎたのか、妙にボロボロになっている。しかし栄養に変化はあるまいし、味が極度に悪くなるわけでもない。次回から中止することにして、今回はこれで良しとしよう。

 

献立:麦飯(海苔とさけのふりかけ)、豚肉の生姜焼き、ブロッコリの塩昆布あえ

今回、少々酒粕が少なかったが、それでも充分旨かった。今夜は忘れずに麩も入れた。量も丁度よかった。いつもなら、写真の分に、プラス半分ほど、まだあるのである。
チンゲン菜は、煮浸しにするより、油で炒める方が良いようだ。もっとも、油揚げを入れているので、まぁ、良しとしよう。
やはり立春をすぎるまでは、かなり寒さが厳しい。しかしものは考えようで、その期間は、粕汁がおいしい期間、粕汁の旬、と、思えばいいのだ。見方によって、物事の様相は変るものだ。これを称して、“見方ヶ原の戦い”と云う……云わないか……。

 

献立:玉子麦飯、粕汁(鮭、鰯のつみれ、麩、大根、人参、白菜、長ねぎ、糸こんにゃく、油揚げ、ニラ、もやし、貝割)、チンゲン菜と油揚げの煮浸し、納豆、味付海苔